1. 放電ワット数の基本式

Ahは電荷量、Whは蓄電量です。12.8V×100Ahで約1,280Whですが、これは使用時間の目安で最大機器容量ではありません。

連続DC出力は、動作電圧×確認済みの最小連続電流で計算します。バッテリー100A、BMS60Aなら60Aを使います。

2. 100Ah LiFePO4の計算例

12.8V・100Aなら約1,280W、50Aなら約640Wです。25.6V・100Aは約2,560W、51.2Vでは約5,120Wです。

負荷時の電圧降下、配線損失、温度を考慮した計画値です。

公称システム 100Ahの蓄電量 50A時 100A時
12.8V 1,280Wh 640W 1,280W
25.6V 2,560Wh 1,280W 2,560W
51.2V 5,120Wh 2,560W 5,120W

3. 実際の上限をBMSが決める理由

BMSは過電流、セル電圧、温度の条件で放電経路を遮断します。100Ahだから100A流せるとは限りません。

連続電流、ピーク電流、許容時間を製品仕様で確認してください。

LiFePO4 BMS電流制限の説明図
最も低い連続電流定格が電力経路全体を制限します。

4. インバーター損失と始動サージ

インバーター効率が90%なら、1,000W AC負荷に約1,110W DCが必要です。12.8Vでは86Aを超える場合があります。

モーターやコンプレッサーの始動サージも、BMS、ヒューズ、配線と合わせて確認します。

LiFePO4電圧と出力の比較図
同じ電流ならシステム電圧が高いほど大きな出力を得られます。

5. 安全な容量選定チェック

運転ワットと始動ワットから必要DC電流を計算し、すべての部品定格と比較します。

遮断点ぎりぎりで使わず、異常発熱や電圧急落、保護の反復があれば停止してください。

6. BAT BMS表示の使い方

対応機器ではBAT BMSで電圧、電流、セル差、保護表示を確認できます。

測定値は傾向確認に使い、メーカー値を超える設定変更には使わないでください。

LiFePO4 100Ahバッテリーは何ワット放電できる? FAQ

12V 100Ah LiFePO4は何ワットですか?

蓄電量は約1,280Whです。連続50Aなら約640W DC、100Aなら約1,280W DCが目安です。

2,000Wインバーターを使えますか?

バッテリー、BMS、ヒューズ、配線が必要電流を満たす場合のみです。12Vでは170Aを超えることがあります。

BMSのピーク電流を使いますか?

連続負荷は連続定格で計算します。ピークは指定された短時間だけです。

高電圧ほどワット数は増えますか?

同じ電流なら増えます。25.6Vは12.8Vのおよそ2倍です。

技術資料

BAT BMSの関連記事