1. LiFePO4 BMSのバランスが動く条件
多くのパッシブBMSは、充電が有効、セル電圧が開始値以上、セル間差が設定デルタ以上、温度と保護状態が正常という条件を待ちます。満充電付近だけで動く製品もあり、全機種共通の安全な数値はありません。
LiFePO4は中間SOCで電圧カーブが平坦です。中央域の小さな差だけで容量差を断定せず、同じ条件で推移を見ます。
- 機種別マニュアルを確認する。
- 充電、温度、保護状態を確認する。
- 1回の画面ではなく推移を見る。
2. パッシブセルバランスの仕組み
パッシブ方式は高いセルに抵抗を接続し、余分なエネルギーを熱として消費します。電流が小さいため数時間かかることがあり、大きなずれやセンス線不良は解決できません。
アクティブ方式はセル間でエネルギーを移しますが、アプリにAutoBalanceが表示されても、接続したハードウェアが対応する証拠にはなりません。
- 実機の仕様が基準です。
- アプリだけでは機能を追加できません。
- 大きな差は診断が必要です。
3. BAT BMSでセル電圧差を読む
VolHigh、VolLow、AveVol、PressureDiffを一緒に見ます。0.010 Vは10 mVです。毎回同じセルが高い、または低いかも記録してください。
大電流時は配線抵抗や温度の影響が出ます。安全に負荷を下げ、同じ充電段階または静置条件で比較します。
- 例:3.455 V − 3.438 V = 0.017 V(17 mV)。
- 同じセルが繰り返し外れるかを重視します。
| 表示パターン | 考えられる意味 | 安全な次の行動 |
|---|---|---|
| 小さく安定した差 | 測定またはSOC差 | 記録して比較 |
| 満充電近くで差が拡大 | バランス開始領域の可能性 | 状態と設定を確認 |
| 同じセルが先に上限へ到達 | セル・接続・校正の可能性 | 強い充電を止める |
| 負荷時だけ差が変化 | 接続抵抗の影響 | 静置時と比較 |
4. バランスしない主な原因
開始電圧未満、差が小さい、充電停止、BMSのスリープ、温度制限、保護動作、またはアプリに状態が表示されない機種が考えられます。
同じセルで過電圧保護が繰り返される場合、しきい値を上げたり保護を解除したりしないでください。充電器、センス線、セル、設定を販売元に確認します。
- 充電器と直列数を確認。
- Charge、ChgMos、温度、保護を確認。
- 発熱や反復保護で停止。
5. BAT BMSで安全に確認する手順
膨張、破損、液漏れ、異臭、異常発熱がある電池は充電しません。変更前に合計電圧、全セル、電流、温度、保護、MOSFET状態を保存します。
メーカーがトップバランスを許可する場合だけ、指定充電器を監視下で使い、差が縮むか確認します。セルの急上昇、温度上昇、保護の再発で中止します。
- 観察を先にする。
- メーカー設定を使う。
- 日時付き画面を残す。
- 異常時はサービスへ。
6. 一律のmV基準を使わない
許容差は測定精度、電流、温度、配線、SOC、BMS設計で変わります。負荷中の差が静置で消える場合もあります。
確認済みのメーカー基準を優先し、不明な場合は差の拡大、同じセルの外れ、早い保護、容量低下という傾向を追います。
- 他機種の設定をコピーしない。
- 保護を無効にしない。
- 反復する外れは販売元へ相談。
LiFePO4 BMSセルバランスFAQ
LiFePO4 BMSは常にバランスしますか?
多くの機種は常時ではなく、充電中に開始電圧とセル差の条件を満たしたときだけ動きます。
PressureDiffとは?
最高セルと最低セルの電圧差です。0.020 Vは20 mVです。
AutoBalanceがONでも変化しないのはなぜ?
開始条件、充電、温度、保護、またはハードウェア対応を確認してください。
バランス電圧を上げてもよいですか?
実機のセル、直列数、充電器、BMS仕様が確認できない限り変更しないでください。
どのくらい時間がかかりますか?
パッシブ方式は数時間かかることがあります。大きな差は故障診断が必要です。
BAT BMSで電池を修理できますか?
できません。表示と対応操作はできますが、セルや配線の故障は修理できません。
技術資料・公式情報
- Texas Instruments セルバランス資料 - パッシブ方式とアクティブ方式の基礎。
- Orion BMS 2 操作マニュアル - 設定条件で動作が変わるメーカー例。
- Google Play BAT BMS - Android公式掲載。
- Apple App Store BAT-BMS - iOS公式掲載と画像ソース。